「おそらくカノジョは俺の兄貴を狙ってる」に翻弄された話

学園もの

「おそらくカノジョは俺の兄貴を狙ってる」に翻弄された話、聞いてくれます?

いやー、正直ね、このタイトル見た時「またドロドロのやつか?」って思ったんですよ。「おそらく」ってのがミソですよね。確信犯じゃない分、余計にモヤモヤするじゃないですか、これ。学園ものってことだけど、一体どんな複雑な関係が繰り広げられるのか、戦々恐々として読み始めたわけです。

で、蓋を開けてみたら、主人公の「俺」こと日向は、付き合って一年になる可愛い彼女、美咲がいる。順風満帆な高校生活…かと思いきや、最近どうも美咲の様子がおかしいんですよ。何かと兄貴…まあ、俺の兄貴であるところのイケメンで頭も良くてスポーツもできる完璧超人、悠真に絡んでいるように見えるんです。最初は気のせいかと思ったんです、まさかね、俺の彼女が俺の兄貴を?って。でも、これが段々エスカレートしてきて、例えば、休日のデート中に偶然兄貴に会った時、美咲の目がキラリと輝いたりとか。兄貴の話をすると、今まで見せたことないような表情をしたりとか。もうね、日向の心境たるや、マジで胃に穴が開きそう。この「俺」の疑心暗鬼っぷりが、物語の核になるんです。マジで日向、かわいそうだけど、他人事じゃなくて笑えないんですよね、これ。

主人公の“おそらく”が生むヒリヒリ感

この漫画の一番の肝は、やっぱり主人公・日向の視点で語られる「おそらく」という曖昧さですよね。確固たる証拠があるわけじゃない。でも、彼女のちょっとした視線、言葉の端々、無意識の行動…それが全部、兄貴に向けられているように見えてしまう。この心理描写がね、もうリアルすぎて。「あー、これ、もし自分が日向の立場だったら、絶対同じこと考えるわ…」って、思わずため息が出ました。美咲の行動が本当に兄貴を狙っているのか、それともただ単に仲が良いだけなのか、日向の勘違いなのか、読者も一緒にモヤモヤさせられるんですよ。その“答え”が見えないからこそ、次のページをめくる手が止まらない。正直、胃がキリキリするような感覚でしたね。でも、それが面白かったりするから、人間の心理って複雑だなって、改めて思わされました。このヒリヒリ感が、まさにこの作品の醍醐味というか、ちょっと病みつきになる中毒性がありましたね。

謎を深める兄貴とカノジョの言動

日向の兄貴、悠真もまた、ただのモブキャラじゃない。イケメン、優秀、スポーツ万能、人望も厚い。つまり、日向にとっては完璧すぎて近寄りがたい存在なわけです。で、そんな兄貴と美咲の関係が、また絶妙に描かれているんですよ。兄貴は兄貴で、特に美咲に対して色目を使っているようには見えない。むしろ、弟の彼女として普通に接しているように見える。でも、そこがまた日向を不安にさせるわけです。「もしかして、兄貴も一枚噛んでるけど、俺にバレないようにしてるのか…?」みたいな。その辺の裏読みが、日向の頭の中で延々と繰り広げられているのが、見ていてちょっとしんどいけど、すごくよくわかる。美咲に至っては、本当に掴みどころがない。無邪気に見える時もあれば、ハッとさせられるような表情を見せる時もある。彼女の行動の真意が読めないからこそ、日向の疑念が深まるし、読者も「え、結局どっちなの!?」って引き込まれる。この三人それぞれの思惑が、複雑に絡み合っていくのが読んでいて飽きないポイントでしたね。こういう、ちょっとした仕草で読者の心を掻き乱す描写、悪くないです。

青春の光と影、そして勘違いの美学

舞台が学園ってことで、ただの恋愛サスペンス(?)に終わらないのが、この作品のいいところだと思いました。日向は日向で、美咲のことで頭がいっぱいになりながらも、友達との関わりや部活動、学業なんかもあるわけです。そういう日常の中で、美咲と兄貴のニアミスが起きたり、友達から何気ない一言でさらに疑念を深めたり。青春特有のキラキラした部分と、日向の心の中のドロドロした部分の対比が、結構効いてるんですよ。特に、日向が美咲に「最近、兄貴とよく話してるよな?」ってストレートに聞けない、あの歯がゆさ。男の子って、こういう時、本当にめんどくさいなって思っちゃいました。でも、それが青春のリアルなんですよね。勘違いから始まる恋愛模様って結構あるけど、ここまで「おそらく」の解像度を高く描いているのは、なかなか見ない気がします。なんか、このモヤモヤ感が心地よいというか、クセになるというか。悪くないな、と思いましたね。青春時代の、ああいう妙な嫉妬とか、ちょっとした劣等感とかが、すごく丁寧に描かれているのが印象的でした。

正直なところ、ちょっとだけ惜しかった部分も

ここまでベタ褒めしてきたわけですが、個人的に「うーん、惜しい!」って思った点もいくつかあります。まず、物語の中盤以降、日向の「疑心暗鬼」がちょっと長すぎたかな、と。もちろんそれが肝なんですけど、読者としては「そろそろ何か決定的な動きがほしい!」って思っちゃう場面も正直ありました。美咲の真意が明らかになるのが、もう少し早くても良かったんじゃないか、と。あの展開でずっと引っ張られると、ちょっとダレる瞬間もあったかな、というのが正直な感想です。特に、日向が一人で空回りしてるシーンが続くと、「いや、もう聞いちゃえよ!」ってツッコミたくなっちゃう。でも、そこが彼の弱さでもあるんだけどね。あと、兄貴のキャラクターが完璧すぎたせいで、彼の内面描写がもう少し欲しかったな、とも思いました。彼が本当に何を考えているのか、もう少し深掘りしてくれたら、物語全体にさらに奥行きが出たような気がしますね。彼の視点からのエピソードとか、短くてもいいから欲しかったかも。あと、終盤の解決が、ちょっと都合良すぎるように感じてしまった部分も、正直言って否めなかったです。もう一ひねり欲しかったかな。でも、全体としては、この「おそらく」をテーマにした学園恋愛心理戦としては、かなり楽しめる作品だったと思います。

複雑な人間関係が好きなあなたには…

まあ、結局のところ「おそらくカノジョは俺の兄貴を狙ってる」は、タイトルから想像する通りの、いや、それ以上に複雑で、胃が痛くなるような心理戦が繰り広げられる学園ものでした。純粋なラブコメを期待して読むと、「え、思ってたのと違う…」ってなるかもしれないけど、人間の心の裏側とか、疑念が疑念を生むあの感じとか、そういうドロっとした部分が好きな人には、たまらない作品なんじゃないかな。読み終わった後も、美咲のあの表情の意味をずっと考えてましたからね。いや、ホント、考えるほどに沼。この作品、悪くないどころか、結構クセになるんですよ。この「おそらく」の渦に飛び込んでみてください。…って言っちゃうと、推奨になるから言わないけど、まあ、そんな感じです!人間の感情って、曖昧で、不確かだからこそ面白いんだなって、改めて感じさせてくれる一作でした。だから、こういう微妙な心理描写が好きなら、たぶん刺さると思いますよ。

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