まさかの荒野サバイバル!『乙女ゲームのヒロインで最強サバイバル@COMIC』感想

異世界系

タイトルに偽りなし?異色の乙女ゲーム転生もの

正直、タイトルを見た時、『またか』って思ったんですよ。最近流行りの『乙女ゲーム転生』でしょ?どうせイケメンに囲まれてチヤホヤされるだけのお話でしょ?って。でもね、僕のそんな斜に構えた気持ちは、最初の数ページで完全に打ち砕かれました。これは全く違う。ていうか、本当に乙女ゲームの世界なの?って何度もページをめくって確認しちゃったくらい。

『乙女ゲームのヒロインで最強サバイバル@COMIC』。作者はわかさこばと先生。この漫画、いわゆる「乙女ゲームのヒロインに転生」なんだけど、その舞台が、僕たちが想像するような華やかな学園や宮廷じゃないんですよ。まさかの荒野、大自然のど真ん中。これには参りましたね。最初に読んだ時、「え、ヒロインがサバイバル?しかも最強?」って疑問符が頭の中を飛び交いましたもん。

ギャップ萌え?それともただの異世界もの?

主人公のアリス、彼女は確かに乙女ゲームのヒロインとして覚醒した、はず。でも目覚めた場所は、モンスターがうろつく危険な荒野。もちろん、ゲームシステムの恩恵は使えるんだけど、それがそのままチート級のご都合主義に繋がるわけじゃないのが、この作品の面白いところ。というか、最初の方は本当に『こんな状況でどうすりゃいいんだよ!』ってアリスと一緒に叫びたくなった。

ゲームの知識があるからって、いきなり生活が楽になるわけでもないし、むしろその知識があるからこその葛藤や困難も描かれていて、そこがリアル感を醸し出してる。普通の乙女ゲーム転生ものって、ある程度の常識や文明がある世界が舞台になることが多いじゃないですか。でもこれは、完全にゼロからのスタート。原始的な生活を強いられるヒロインって、僕が見た中ではかなり珍しい。このギャップに、僕は結構惹かれました。

最強への道、その過程に思わずのめり込む

「最強サバイバル」とタイトルにあるだけあって、アリスはめちゃくちゃ強くなっていきます。でも、その強さはあくまで彼女自身の努力と、ゲームシステムをうまく活用した結果なんですよね。最初からオールマイティってわけじゃないから、一つ一つの成長がすごく納得感がある。モンスターとの戦闘なんか、最初はハラハラしながら読んでたけど、だんだんアリスが頼もしくなっていくのが分かるから、応援したくなる。

このシーン、思わず『がんばれ!』って声に出そうになったこともしばしば。例えば、初めて手に入れた道具をどう使うか試行錯誤する姿とか、ちょっとした工夫で状況を打開していく知恵とか、そういう細かい描写がすごく丁寧。ただ強いだけじゃなく、人間的な魅力もちゃんと描けてるな、ってのが僕の正直な感想です。

イケメンは?恋愛要素は?そこがちょっと…

乙女ゲームのヒロインだから、もちろんイケメンキャラも登場します。彼らもまた、荒野で生き抜くために奮闘する姿が描かれているんだけど、正直なところ、恋愛要素はかなり薄味です。いや、もちろん皆無じゃないんだけど、あくまでサバイバルがメインで、その中で人間関係が構築されていく感じ。僕としては、もう少し恋愛面でも「乙女ゲーム」ならではの駆け引きとか、ドキドキ感が欲しかったな、というのが正直な気持ちです。

キャラクターの造形は悪くないし、それぞれの背景もチラ見せされるから、今後掘り下げられることを期待しちゃう。でも、現状だとちょっと物足りない。というか、もしかしたら僕が恋愛脳過ぎるのかもしれないけど(笑)。サバイバル漫画としては面白いけど、「乙女ゲーム」部分に期待すると、少し肩透かしを食らうかもしれませんね。

絵柄と世界観、そして惜しいと感じた点

わかさこばと先生の絵柄は、キャラクターが生き生きとしていて、特にアリスの表情豊かなところがいいですね。戦闘シーンも迫力があって、読んでいると自然と引き込まれます。荒野の風景描写も、ゴツゴツした岩肌や植物の生命力みたいなものが伝わってきて、世界観に没入しやすい。

ただ、ちょっと惜しいなと思ったのは、時々コマ割りが詰め込みすぎに感じることがあった点。もう少し余白があっても、物語の流れが分かりやすくなったんじゃないかな、って思う場面がいくつかありました。あと、サバイバル要素は面白いんだけど、もう少し具体的な生態系の描写とか、ゲームの世界観と荒野がどう結びつくのか、といった深掘りがあれば、もっと作品に厚みが出た気がするんですよね。現状だと、あくまで「ゲームのヒロインなのにサバイバル」という設定が先行している印象を受けました。

総評:意外性で魅せる、骨太サバイバルコミック

全体的に見て、『乙女ゲームのヒロインで最強サバイバル@COMIC』は、タイトルからの想像をいい意味で裏切ってくれる作品だと思います。王道の乙女ゲーム転生ものに飽きてきた人には、新鮮な刺激を与えてくれるんじゃないかな。ひたすら過酷な環境で生き抜き、強くなっていくアリスの姿は、読んでいて単純に気持ちがいいです。カタルシスを感じられる瞬間も多い。

個人的には、今後の展開で恋愛要素がどう絡んでくるのか、そして荒野の謎やゲームの世界観がどう深掘りされるのかが気になるところ。今のところは「なかなか面白い挑戦作」という評価。完全な傑作とまではいかないけど、この方向性で突き進んでくれたら、間違いなく僕のフェイバリット作品の一つになる可能性を秘めています。次巻がどうなるのか、正直、今から楽しみで仕方ないですよ。

もし、あなたが「ただの乙女ゲーム転生にはもう飽きた!」とか「ヒロインが泥臭く生き抜く姿が見たい!」と思っているなら、一度手に取ってみる価値はあるんじゃないかと思います。僕も最初は半信半疑だったけど、今じゃすっかり引き込まれちゃいましたからね。この作品は、そういう意外性を持ってるんですよ。

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