異世界転生モノ、もうお腹いっぱい?って思った、正直な話。
いやー、皆さん。最近の漫画って、異世界転生ばっかりじゃないですか? もちろん、私も好きですよ? でも、正直「またかー」って思っちゃう瞬間、ありますよね? 私もそうでした。今回レビューする『転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます』も、タイトルだけ見たら「ああ、いつものやつね」って思っちゃったんですよ、最初はね。
でもね、これが意外と、いや、かなり面白かったんですよ。いや、ホントに。特に私みたいに、ちょっとひねくれた見方しちゃうタイプの人にこそ、一度読んでみてほしいんです。だって、この作品、良い意味で「裏切られた」感がすごいんですから。
主人公のブレなさ具合が、一周回って清々しい!
この漫画の主人公、ロイド君。前世は「魔術を極められなかった凡人」だったんですよ。それが第七王子として転生して、とんでもない魔術の才能と、自由な身分を手に入れたと。で、彼が何をするかって? 当然、ひたすら魔術の探求ですよ!
これがね、もう潔いんです。よくある異世界転生モノって、チート能力で世界を救ったり、ハーレム作ったり、なんだかんだと忙しいじゃないですか。でもロイド君は違う。彼は本当に「気ままに魔術を極める」んです。王族としての責任とか、周りの思惑とか、そういうのあんまり気にしない。自分の興味のおもむくままに、実験して、研究して、時には倫理観ギリギリの魔術にも手を出したりして。
正直、彼がもう少し周りの目を気にしたり、常識的な行動を取ったら、作品の魅力が半減してたと思いますね。この「魔術バカ」っぷりが、逆にものすごい説得力になってるんですよ。私なんか、「あー、もし自分がこんなチート能力持ってたら、こんな風に好きなことだけ没頭してみたいよなー」って、思わず羨ましくなっちゃいましたもん。
魔術の描写、ここまで深く掘り下げるか!?
私がこの作品で一番「お!」って思ったのが、魔術の描写なんです。よくある「なんか知らんけどすごい魔法!」みたいなのは少なくて、ちゃんと理論立てて、実験を繰り返して、魔術を解明していく過程が丁寧に描かれているんですよ。というか、魔術が科学みたいに扱われてる。これは面白いアプローチでしたね。
「この魔術はこう動くから、こうすればもっと効率的になるはず」とか、「この素材を使えば、さらに安定した魔術回路が組めるんじゃないか?」みたいな思考プロセスがしっかり描かれてるから、読んでて納得感がすごいんです。正直、私、理系科目は苦手なんですけど、この漫画の魔術の解説は、結構集中して読み込んじゃいましたよ。たまに「え、これもうファンタジーの範疇超えてない?」ってツッコミ入れたくなるような、ブッ飛んだ研究してる時もあるんですけど、それがまたロイド君らしくていい。
魔術の種類も豊富で、戦闘に使うものから、生活に役立つもの、果ては生命の根源に迫るような禁忌の魔術まで、ロイド君の探求心はとどまることを知らない。その度に新しい発見や驚きがあって、読者も一緒に魔術の奥深さに触れることができる。これは他の異世界系作品には、なかなか無い魅力だと思います。
悪くないんだけど、もう少し欲しかった部分もあるんだな
とはいえ、完璧な作品なんてないわけで。個人的に「もうちょっとこうだったらなー」って思った部分も、正直あります。
それは、ロイド君以外のキャラクター達の存在感ですね。もちろん、彼を取り巻く従者や兄弟、師匠といったキャラクターも魅力的なんですよ。特に、ロイド君の魔術バカぶりに振り回される周りの反応とかは、結構笑っちゃうシーンも多い。でも、どうしてもロイド君の存在感が圧倒的すぎて、他のキャラクターが「ロイド君の引き立て役」みたいな印象を受けちゃう場面があったかな、と。彼らの個性をもう少し掘り下げて、ロイド君との絡みがもっと深くなれば、物語にさらに厚みが出たのになーって、ちょっと惜しく感じました。
あとは、物語の起伏ですね。「気ままに魔術を極めます」っていうタイトル通り、比較的のんびりしたペースで話が進むんです。これはこれで作品の持ち味だし、それが良い!って人もたくさんいると思うんです。私も嫌いじゃない。ただ、たまーに「そろそろ大きな事件でも起きないかな?」とか「このままずっと魔術研究だけで終わっちゃうのかな?」って思っちゃう時もありましたね。もちろん、それがこの作品の「気まま」な部分の表現だっていうのは理解してるんですけど、もう少し波乱があっても、物語のスパイスになったんじゃないかな、なんて。
いや、でも、これは完全に私の個人的な嗜好の話なので、別に作品の質が悪いってわけじゃないですよ。むしろ、この作品の「あえてのんびり」っていうスタンスが好きって人には、全く気にならないポイントだと思います。
なんだかんだで、気づいたらページをめくってるんだよね
最終的に、なんだかんだで毎回楽しんで読んでるんですよね、私。最初の「また異世界転生かよー」っていう気持ちは、あっという間に消え去ってました。ロイド君の純粋すぎる魔術への探求心と、それを支えるしっかりとした(時にブッ飛んだ)魔術描写が、とにかく中毒性があるんです。
「転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます」は、派手なバトルや複雑な人間ドラマを期待する人には、もしかしたら少し物足りないかもしれません。でも、純粋に「好きなことをひたすら追い求める」主人公の姿を見たい人、魔術の理論的な側面や研究描写に興味がある人には、間違いなく刺さる作品だと思います。というか、私みたいに最初は斜に構えてた人も、読んでみたらハマる可能性大ですよ。だって、私もそうだったんだから!
なんかもう、読んでるうちに私も「魔術って面白そう!」ってなっちゃいましたもん。魔術研究、悪くないなーって。さて、私もちょっと実験でも始めてみようかな?(危険)
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